2025年6月1日から、労働安全衛生規則の改正によって、高温多湿な環境で働く職場では、熱中症対策がより厳しく義務付けられることになりました。
これにより、事業者は「熱中症になる可能性がある人を早めに見つけ、状況を判断し、すぐに対応できるようにする」体制を整える必要があります。
ここでは、そんな熱中症対策を考えている企業向けの、熱中症対策セミナーや研修について紹介します。
独立行政法人労働者健康安全機構が運営するNECC（職場における熱中症予防情報）サイトでは、令和2年度に開催された「職場における熱中症予防に関する講習会」の資料や収録動画を無償で公開しています。講師による「熱中症が発生する仕組みとそれに基づく有効な対策」「WBGT指数計を用いた作業環境管理方法と熱中症予防対策」などのスライドがダウンロード可能で、社内研修の教材としてすぐに活用できます 。
※参照元：厚生労働省
（https://neccyusho.mhlw.go.jp/training/）
（一財）中小建設業特別教育協会では、令和7年6月1日以降の法令改正情報を含む「熱中症予防教育 講習会」を１日（3.5時間）で実施しています。受講料は教材費・消費税込8,525円で、建設業や製造業など高温多湿な現場を管理する安全衛生管理者が対象です。全国各地の会場とオンライン講習を併設し、2025年7月には埼玉、千葉、東京、神奈川、大阪で開催予定です 。
※参照元：中小建設業特別教育協会
（https://www.tokubetu.or.jp/kyoiku/shubetsu_nechu.html）
中央労働災害防止協会が展開する「STOP！熱中症クールワークキャンペーン」では、企業向けのセミナー開催や講師派遣を行っています。リスクアセスメントやOSHMSに組み込んだ熱中症対策、オンライン研修の申込方法、ガイドブックのダウンロードなど、幅広い支援メニューをWeb上で案内しています。
※参照元：中央労働災害防止協会
（https://www.jisha.or.jp/info/campaign/neccyusho/）
福岡労働局では「STOP！熱中症クールワークキャンペーン」の一環として、令和7年度の熱中症予防対策セミナーを開催。福岡産業保健総合支援センター講師による現場対応の講演に加え、令和7年6月施行の規則改正説明を実施します。会場参加のほかオンライン参加も選択でき、申し込みは労働基準監督署説明会受付サイトから行えます。
サントリーの法人向けサービスでは、企業ニーズに合わせて内容をカスタマイズ可能な熱中症対策セミナーを提供。短コースから本格コースまで選択でき、給水ステーションの設置や飲料サンプルを活用した実践的な演習も含まれます。問い合わせや資料ダウンロードはWebフォームから受け付けています。
※参照元：サントリー
（https://www.suntory.co.jp/softdrink/jihanki/heatstroke/seminar/index.html）
CIC日本建設情報センターは、厚生労働省登録講習機関として「熱中症予防管理者労働衛生教育」を集合型・出張・Web講座で実施。管理者向けカリキュラム（症状、予防、応急処置、事例）を3.5時間で学習し、Web講座は顔認証システムで不正受講を防止。受講料はオンライン9,900円（税込）、カード型修了証希望時は10,450円（税込）です。
※参照元：CIC日本建設情報センター
（https://www.cic-ct.co.jp/column/roudonettyusho-column/roudonettyusho-column-column01/#1）
熱中症は、命に関わる重大な労働災害です。新たな法改正を機に、企業としての「備え」の質を高めることが求められています。
これらを実現するには、信頼できるセミナーや講習会を活用し、熱中症に備えた環境づくりをしていきましょう。
「大空間であっても個人を十分に冷却できる」という熱中症対策の新たなソリューションとして注目を集めているのがチラー水冷式身体冷却システム「COOLEX」。7～20℃の冷水をホース通して専用ウェア内に循環させ、酷暑現場であっても防護服を着ていても作業者個人をしっかり冷却します。同時に複数人を冷却できるシリーズ「COOLEX Multi」もラインナップ。当調査チームはこの「COOLEX」に注目し、商品の詳細や実際の導入事例について取材してみました。
