工場内の熱中症対策には、全体空調・大型エアコンを導入するもの一つの手段。ここでは、全体・大型空調のメリット・デメリットや、全体・大型空調の導入事例などをご紹介します。
暑さが厳しい夏。工場内の暑さは従業員の作業効率やモチベーションを下げるだけでなく、熱中症による健康被害を起こすため、具体的な対策が欠かせません。工場内は面積が広かったり、天井が高かったりするため、空間全体をほどよく冷やしたいなら、全体・大型空調がおすすめです。
一口に工場用のエアコンといっても、天井埋込カセットタイプ、ダクトタイプ、天井吊タイプ、壁掛タイプ、床置タイプなど種類はさまざま。製品によって、冷房能力や導入費・ランニングコストなども異なるため、それぞれの施設に合った製品を選んでください。
業界でも高水準のAPFを達成するなど、高い省エネ性が魅力の大型エアコンです。フィルター目詰まり検知機能を搭載しており、フィルターの目詰まり等による性能(風量)低下を知らせてくれるので、適切なメンテナンスが可能です。また、外部入力により圧縮機、ファン風量の調整ができるため、現場に合わせた省エネ運転が行えます。
形状 | 床置形 |
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馬力(能力) | 5馬力 P140 |
冷房能力 | 12.5(14.0)KW |
暖房能力 | 14.0(16.0)KW |
電源タイプ | 三相200V |
リモコンタイプ | リモコン内蔵 |
室内機サイズ | H1670xW750xD510(mm) |
室外機サイズ | H1660xW930xD765(mm) |
室内機重量 | 140kg |
室外機重量 | 199kg |
DCトリプルロータリーコンプレッサーや新高静圧大風量ファン、デュアルステートインバーター、新熱交換器などを搭載し、コンパクト&高効率を実現している大型エアコンです。独自の専用ソフト開発により、冷房外気下限-15°CDB運転対応(※)を実現。ビル・工場や、大型商業施設にもおすすめです。
※-5°CDB未満は防雪フード取付けが条件
定格冷房能力(注1)(kW) | 12.5/14.0~50.0/56.0 |
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外形寸法 | H1670×W950×D510~1870×1810×720(mm) |
総質量 | 185~505kg |
標準風量 | 42~165(m3/min) |
送風機消費電力 | 27/68~30/153KW |
注.定格冷房能力および電気特性は「JIS B 8616」による
プーリー・ベルトを使用しないダイレクトドライブ方式で、これまでにないメンテナンス性と設置自由度を実現した設備用パッケージエアコンです。外気温-15℃まで冷房運転が可能。年間冷房としての使用にも対応しています。リモコンから風速・静圧変更ができるので、現地での調整も簡単に行えます。
馬力 | 5 |
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電源 (φ) | 三相 |
冷房能力 (kW) | 12.5/12.5 |
暖房能力 (kW) | 14.0 |
消費電力 (kW) | 冷房3.83 |
運転電流 (A) | 冷房12.3 |
配管最延実長 (m) | 100 |
配管最延相当長 (m) | 120 |
高低内外機(外上) | 50 |
高低内外機(外下) (m) | 40 |
※「設備用パッケージエアコン [本体]空冷床置形・冷暖兼用 ファシレアDD PFHV-P140VDMJ1 50Hz/60Hz」より
全体・大型空調には、大規模な配管工事が必要である上、スポットの冷却には向いていないなどデメリットもありますが、やはりフロア全体を冷却できるメリットがあります。このため、大空間かつ、25~40℃程度の環境下での使用をお考えの工場におすすめです。ただし、製品の温度まで下げてしまう場合があるので、あまり繊細な温度調整が要求されない工場などの方が適しています。
こちらのページでは、適用温度や接続時間、大・中・小の空間ごとに適した製品を紹介していますので、自社の工場にあった熱中症対策をお探しの方は、ぜひ参考にしてください。
「大空間であっても個人を十分に冷却できる」という熱中症対策の新たなソリューションとして注目を集めているのがチラー水冷式身体冷却システム「COOLEX」。7~20℃の冷水をホース通して専用ウェア内に循環させ、酷暑現場であっても防護服を着ていても作業者個人をしっかり冷却します。同時に複数人を冷却できるシリーズ「COOLEX Multi」もラインナップ。当調査チームはこの「COOLEX」に注目し、商品の詳細や実際の導入事例について取材してみました。