工場内の熱中症対策には、氷水式ウェアを導入するもの一つの手段。ここでは、氷水式ウェアのメリット・デメリットや、主な製品などをご紹介します。
作業着本体に張り巡らせたチューブに、氷で冷却された水を循環させて、身体を冷却するクールウェアです。リュック内のタンクに水と氷を入れて、電源を入れると、冷水がウェア内を循環します。 外気の空気をファンで取り込む空冷式作業着では、外気温が高いと風が生ぬるく、涼しさを感じられませんが、水冷ベストなら、外気温に左右されずしっかりと冷却してくれます。 外気を取り込めない高温の場所や、ウイルスや粉塵の危険性がある状況などでも利用が可能です。
JAXA(独立行政法人 宇宙航空研究開発機構)とのコラボレーションによって生まれた冷却ウェアです。ベストに張り巡らせたチューブの中を冷却水が循環することで、身体を効率よく冷やしてくれます。炎天下や高温の施設内での作業におすすめです。
軍で採用された特殊素材を使用。メッシュ素材で通気性にも優れた水冷服です。人間工学や生理学に基づいた流路経路で、効率的に身体を冷却してくれます。消防局や溶接業、建設現場や工場、着ぐるみショーなどで幅広く導入されています。
ジャケット内を循環する氷水で、外気温に左右されることなく、炎天下でも確実に身体を冷やしてくれるベストです。外気温との差-10℃を180分間以上、-7℃なら240分間持続させることが可能。着るだけで、すぐに効果を実感することができます。
ウェアに張り巡らされたチューブを氷水が循環し、直接的に身体を冷やしてくれる氷水式ウェア。外気温に左右されることなく、どんな場所でもスピーディーに冷却してくれます。水や氷の分、ウェアが重い点や、180〜240分ほどしか使用できない点はデメリットですが、炎天下の屋外はもちろん、外気を取り込めない場所や、風を起こせない状況などでもしっかりと効果を感じられるでしょう。空調服では効果があまり感じられない現場の方なども、ぜひチェックしてみてはいかがでしょうか。
こちらのページでは、適用温度や接続時間、大・中・小の空間ごとに適した製品を紹介していますので、自社の工場にあった熱中症対策をお探しの方は、ぜひ参考にしてください。
「大空間であっても個人を十分に冷却できる」という熱中症対策の新たなソリューションとして注目を集めているのがチラー水冷式身体冷却システム「COOLEX」。7~20℃の冷水をホース通して専用ウェア内に循環させ、酷暑現場であっても防護服を着ていても作業者個人をしっかり冷却します。同時に複数人を冷却できるシリーズ「COOLEX Multi」もラインナップ。当調査チームはこの「COOLEX」に注目し、商品の詳細や実際の導入事例について取材してみました。