工場内の熱中症対策には、ゾーン空調を導入するもの一つの手段。ここでは、ゾーン空調のメリット・デメリットや、主な製品、導入事例などをご紹介します。
ゾーン空調とは、工場内の作業員や作業エリアなど、狙ったエリアに直接冷風を送る設備のこと。「エネルギーコストを抑えたい」「設備を冷やしたくない」「天井ダクトの設置・移設の費用をかけたくない」「もっと作業者を冷やせる設備が良い」など、全体空調の課題を解決するために開発されました。
天吊タイプ・壁掛タイプ・床置タイプ・セパレートタイプ・天吊両吹出タイプなどさまざまな仕様があり、いずれもスポット空調よりも広い空調範囲をカバーすることが可能。作業場や機械がある低層のみを広く空調してくれます。
到達距離20m、スポット空調ではもの足りない大空間を冷暖房するゾーン空調機と、換気ができる「オールフレッシュ外調機」を組み合わせたシステムです。低温送風設計によってしっかりと除湿した空気を供給することで、蒸し暑い夏の不快感を解消してくれます。
冷房能力(kW) | 25.9~52.9 |
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方式 | 空冷直膨式 |
電源 | 三相200V50/60Hz |
消費電力 | 冷房(kW)7.09/7.71~15.4/15.8 |
使用温度範囲 | 室内機吸込:WB=15~24℃ 室外機吸込:DB=-5~43℃ |
※BLHーHPSE型の場合
可動式のVZノズルが自動でスイングし、必要な作業エリアで快適さを実現してくれます。スイングは水平方向と上下方向に設定が可能。リモコンで4段階に切り替えられるため、季節や環境などさまざまな設置条件に対応することができます。
※公式HPに製品情報の詳細なし
間仕切りがない広い空間や、天井が高い工場など、全体空調では困難な建物を冷却できる空調設備です。ダクト工事が不要なので、工事費を抑えて導入することができます。個別運転を行うことで、省エネ効果も期待できるでしょう。
※公式HPに製品情報の詳細なし
ダクトレスでさまざまな場所にフレキシブルに設置でき、吹き出し口の調整によって狙ったエリアを直接冷却できるゾーン空調。全体空調のように工場全体を冷却することはできませんが、工場全体に作業者がいる、作業位置が一定ではない場合などに特に有効です。
作業エリアや作業に合わせて空調を行いたい工場、広い空間や開口部の広い建屋空間で効率的な冷却を行いたい工場の方は、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。こちらのページでは、適用温度や接続時間、大・中・小の空間ごとに適した製品を紹介していますので、自社の工場にあった熱中症対策をお探しの方は、ぜひ参考にしてください。
「大空間であっても個人を十分に冷却できる」という熱中症対策の新たなソリューションとして注目を集めているのがチラー水冷式身体冷却システム「COOLEX」。7~20℃の冷水をホース通して専用ウェア内に循環させ、酷暑現場であっても防護服を着ていても作業者個人をしっかり冷却します。同時に複数人を冷却できるシリーズ「COOLEX Multi」もラインナップ。当調査チームはこの「COOLEX」に注目し、商品の詳細や実際の導入事例について取材してみました。