工場内は広さがある分、全てに空調が行き渡っているとは限らず、より熱中症に気をつけなければなりません。
熱中症対策には涼しさも大切な要素ですが、その「涼しさ」を感じるためにはいくつかのポイントがあります。
ここではその涼しさを感じるポイントを3つ紹介します。
暑さや熱中症対策にレイヤリング(重ね着)は意外かもしれませんが、たくさん汗をかく場合には重ね着は有効です。
登山など、気温の変化が激しい環境での運動が求められるような状況では、すでに取り入れられている方法です。
重ね着することで下の衣服が吸った汗を上に着た衣服が発散させます。
吸湿性は汗や水分などの湿気を吸収する力を、速乾性は布などがいかに早く乾くかを表しています。
夏場には汗をすぐに吸い、さらにはそれを素早く発散するような素材が暑さ対策となります。
夏場は肌着などインナーの通気性にも注意する必要があります。通気性に優れた素材の衣服は、吸収した汗を発散し、気化熱の効果によって体温を下げる働きがあります。
工場の暑さ対策として衣服などさまざまなアイテムが活用できますが、ここでは着脱が容易で手軽なおすすめグッズを紹介します。
機能性ウェアの中には汗をかいてもすぐに吸収して乾くものがあります。そのウェアと同じように速乾性のある生地で作られたアームカバーは、紫外線や外部の刺激から素肌を保護しつつも涼しいアイテムとして重宝します。しかも、ウェアとは異なり簡単に着脱できるのがポイントです。
ヘルメットインナーは、ヘルメットを装着する前に頭にかぶるインナーキャップです。速乾性や吸湿性のある素材が用いられており、ヘルメットの中が汗で蒸れるのを防いでくれます。
また、価格も手頃なので洗濯用や交換用に何枚か持っておくと便利です。ヘルメットが必要な夏場の作業などには必ず身につけたいアイテムの1つです。
首筋に汗をかく場合、タオルを巻いたままで作業するケースも多いのではないでしょうか。そのタオルを夏場には冷却タオルや冷却マフラーにするだけでかなりの涼しさを得られます。
そんな冷却タオルや冷却マフラーにも種類があり、速乾性や吸湿性のある素材でできているものや、水に濡らして使うタイプ、保冷剤を中に入れるタイプなどがあります。
製品によって涼しさの継続時間はまちまちですが、比較的に短い傾向があり、その分、どのタイプもほとんどが手頃な価格で導入できるので好みに合わせて選べます。
ボディシートはウェットタイプの拭き取りシートです。コンビニなどで安価に販売されており、使い捨てできます。清涼感やサラサラ感を得られるほか、クールタイプもあるなど、香りを含めて種類豊富です。
体を拭った際に汗や汚れを落とすことができて清潔に使えるのも魅力です。
「大空間であっても個人を十分に冷却できる」という熱中症対策の新たなソリューションとして注目を集めているのがチラー水冷式身体冷却システム「COOLEX」。7~20℃の冷水をホース通して専用ウェア内に循環させ、酷暑現場であっても防護服を着ていても作業者個人をしっかり冷却します。同時に複数人を冷却できるシリーズ「COOLEX Multi」もラインナップ。当調査チームはこの「COOLEX」に注目し、商品の詳細や実際の導入事例について取材してみました。